2025年3月18日(火)~ 5月25日(日)の期間に展示しております作品をご紹介します。
大和保男 やまとやすお
《炎彩扁壺・爽風【えんさいへんこ・そうふう】》 2010年
高さ 49.0㎝ 幅 53.0㎝ 奥行27.0㎝
大和保男(1933-)は、山口萩焼を開いた名工大和松緑【しょうろく】の孫にあたります。1953年、第7回山口県美術展に初入選後、光風会展、日展を中心に活動しました。1954年に東福寺塔頭栗棘庵【りっきょくあん】に2年間寄宿し、また、この頃前衛的な陶芸家集団「走泥社【そうでいしゃ】」のグループと交流するなかで、独自の表現を模索します。1975年に第22回日本伝統工芸展初入選後、1979年に日本工芸会正会員となり、以後は日本伝統工芸展を中心に活動していきます。1988年、山口県指定無形文化財「萩焼」の保持者に認定され、2007年には旭日小綬章を受章します。
この作品は、緋色に染まる器体に緑釉【りょくゆう】と火襷【ひだすき】、そして塩水を器体に塗る塩釉【しおぐすり】の技法によって現れた柔らかな色合いが軽快に配置され、現代的な雰囲気を帯びています。
〔お問い合わせ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL0838-24-2400〕