お知らせ

【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示in空港ロビーの展示替えをおこないました。(2024年11月25日)

2024年11月26日(火)~2025年1月26日(日)の期間に展示しております作品をご紹介します。

 

大和保男 やまとやすお

《炎彩掛分水指【えんさいかけわけみずさし】》 2000年

高さ 24.0㎝ 径 23.0×17.5㎝

 

大和保男(1933-)は、山口萩焼を開いた大和松緑【しょうろく】を父にもつ春信の二男として山口県に生まれます。1952年、第11回山口県美術展に初入選。以後、光風会展、日展を中心に活動。1954年に東福寺塔頭栗棘庵【りっきょくあん】に2年間寄宿し、中川泰蔵に師事。また、この頃、前衛的な陶芸家集団「走泥社【そうでいしゃ】」のグループと係り、啓発される。1975年、第22回日本伝統工芸展初入選。1979年に日本工芸会正会員となり、以後は日本伝統工芸展を中心に活動する。1988年、山口県指定無形文化財「萩焼」の保持者に認定。2007年、旭日小綬章を受賞する。

本作品の鮮烈な緋色【ひいろ】、深い緑、萩焼伝統の藁白【わらじろ】は、いずれも、素地土【きじつち】や釉薬【ゆうやく】の原料が炎と反応して現れた色彩で、「炎彩【えんさい】」は炎により彩られたという成り立ちに由来する名称です。もうひとつ、底部から胴部にかけて黒灰や青灰、暗紫【あんし】といった同系色の複雑な重なり合いも、炎や熱の作品への入り方が現れたもので、趣の異なる炎彩を見ることができます。

 

〔お問い合わせ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL0838-24-2400〕